2010年 03月 01日
組み変える |
「売れ残った絵が代表作だ」と言ったのは
日本画家・中村正義だと思う。
中村正義は日展、中村岳陵門下で将来を嘱望された人だったが、
師匠・岳陵とうまくいかず日展を飛び出した人である。
組織にしがみついている人が大勢いる中で、
飛び出した勇気は高く評価したいと思う。
さらに、彼の絵は日展にいた当時より、
飛び出してから、制作に自由が与えられたようで、
それまでのスタイルを破壊し、
広い創造空間へ自分を押し出し、
制作のよろこびを自分で勝ち取っているような。
誇らしく。気高く。
芸術の天声との対話をしながら進んだように思える。
その証しに、作品の再発表の時から顔シリーズまでの
急展開がそれを物語っていると考える。
つまり、彼にとって日展のたて社会の呪縛から解き放されて、
彼の中に長い間温存していた、
創作のエネルギーが表面に、
まるで火山の噴火のように出たのである。
これは、組織という地表面で
抑え込まれていたということである。
その地表面を破るきっかけは飛び出したこと。
次に、社会環境が変化したこと。
芸術家にとって環境の変化は大切なものである。
それは、歴史上に名を残す芸術家を見ても
環境を変えていることがわかる。
環境は芸術家の潜在意識に巣喰っている小さなものでさえ、
それを目覚めさせることがある。
これは、自分を空っぽにする。
まっさらなものにする。
ということで、そこに新たに次から次へと、
新しいものがはいり込んで来る。
そして、それを新たに組み変えていく。
つまり、化学でいう分子の組み変えのようなものである。
組み変えることによって新しい表現が生れて来る。
しかし、人はその新しいものをすぐ評価しない。
日本画家・中村正義だと思う。
中村正義は日展、中村岳陵門下で将来を嘱望された人だったが、
師匠・岳陵とうまくいかず日展を飛び出した人である。
組織にしがみついている人が大勢いる中で、
飛び出した勇気は高く評価したいと思う。
さらに、彼の絵は日展にいた当時より、
飛び出してから、制作に自由が与えられたようで、
それまでのスタイルを破壊し、
広い創造空間へ自分を押し出し、
制作のよろこびを自分で勝ち取っているような。
誇らしく。気高く。
芸術の天声との対話をしながら進んだように思える。
その証しに、作品の再発表の時から顔シリーズまでの
急展開がそれを物語っていると考える。
つまり、彼にとって日展のたて社会の呪縛から解き放されて、
彼の中に長い間温存していた、
創作のエネルギーが表面に、
まるで火山の噴火のように出たのである。
これは、組織という地表面で
抑え込まれていたということである。
その地表面を破るきっかけは飛び出したこと。
次に、社会環境が変化したこと。
芸術家にとって環境の変化は大切なものである。
それは、歴史上に名を残す芸術家を見ても
環境を変えていることがわかる。
環境は芸術家の潜在意識に巣喰っている小さなものでさえ、
それを目覚めさせることがある。
これは、自分を空っぽにする。
まっさらなものにする。
ということで、そこに新たに次から次へと、
新しいものがはいり込んで来る。
そして、それを新たに組み変えていく。
つまり、化学でいう分子の組み変えのようなものである。
組み変えることによって新しい表現が生れて来る。
しかし、人はその新しいものをすぐ評価しない。
by fromberlin
| 2010-03-01 02:35
| アート