2017年 02月 23日
スケール |
金と黒の油彩の画面を6年間やった。
今、新しい画面づくりに挑戦している。
何が違うか、となると、黒が消えた。
私の画面は黒と金の前は非常にカラフルであった。
色の見本市的なところもあった。
こうした展開を心境の変化だ、と言ってしまうと
芸術性の価値が全く見えて来ない。
それらを創造性の進化と見てもらいたい。
というのが本音だ。
創造力は日々進化しているはずで、
それを拾い上げていくのが芸術家の日々の仕事なのだ。
制作に変化が出てくると、
それを今度は試す作業が必要になる。
どういう風に試すか、となると
作品の大小と数である。
芸術家の活動の中で作品の数とサイズの大小、
特に大きい作品を手掛けることは重要だ。
例えば、中世の高名な画家フェルメール。
私は巷で評価しているほど彼の作品を高く評価していない。
その理由は大きな作品がないことだ。
小品ならちょっとした技術の持ち主なら描ける。
それにフェルメールの芸術的スケールは決して大きいとは言えない。
この芸術的スケールというものが、
その芸術家を評価する総て、と言っても良い。
by fromBerlin
| 2017-02-23 11:45
| 作品制作について